最終更新:2026年10月14日
【重要】Windows 10の延長サポートは2025年10月14日に終了しました
Microsoftは2025年10月14日をもってWindows 10のサポートを終了しました。2026年10月で、サポート終了からちょうど1年になります。
この1年で、いくつかの期限が動きました。法人向けの有償延長(ESU)は1年目が2026年10月13日で終わり、10月14日から2年目に入りました。個人向けESUは当初2026年10月13日までの予定でしたが、Microsoftは2027年10月12日まで1年延長しています。一方で、ESUに登録していないWindows 10のPCには、サポート終了後のセキュリティ更新プログラムは届いていません。
「まだ動くから大丈夫」と考えている方こそ、この記事で2026年10月時点の期限と、いま決めるべきことを確認してください。
DATA|Windows 10に関する主な期限(2026年10月時点)
- Windows 10のサポート終了:2025年10月14日(最終バージョンは22H2)
- 法人向けESU:1年目 2025年10月15日〜2026年10月13日/2年目 2026年10月14日〜2027年10月12日/3年目 2027年10月13日〜2028年10月10日
- 個人向けESU:2027年10月12日まで(当初予定の2026年10月13日から延長)
- Windows 10上のMicrosoft 365 Appsのセキュリティ更新:2028年10月10日まで
- Windows 10(22H2)上のMicrosoft Edge・WebView2の更新:少なくとも2028年10月まで
出典:Microsoft「Windows 10 Home and Pro - Microsoft Lifecycle」「製品ライフサイクルFAQ - 拡張セキュリティ更新プログラム」「クラウド ソリューション プロバイダーとしての拡張セキュリティ更新ライセンスの購入」「Windows 10 個人向け拡張セキュリティ更新プログラム」「Windows 10 のサポート終了と Microsoft 365 Apps」「Microsoft Edge でサポートされるオペレーティング システム」(確認日:2026年10月14日)
HAKU独自調査データ(2026年5月公表)
Windows 10サポート終了後、法人PC処分の需要は最大176%に急増
累計取引社数15,000社突破の株式会社HAKUが、東京都内の法人顧客を対象に出張回収件数を集計。サポート終了前後(2025年9月〜2026年3月)の需要変化を前年同期比で分析しました。
2025年9〜11月(前年同期比)
155〜176%
サポート終了前後の3ヶ月
2025年10月(ピーク月)
176%
サポート終了月に最大需要
2025年12月〜2026年3月
130〜151%
終了後も高水準が継続
需要が一時的なピークで終わらず、終了後も高水準が続いていることは、多くの法人が段階的にPC入れ替えを進めている実態を示しています。
出典:株式会社HAKU プレスリリース(PR TIMES、2026年5月)
サポート終了後に何が変わったのか?
サポート終了から1年。実際に変わったことと、まだ続いているものを整理します。
1. ESUに登録していないPCにはセキュリティ更新が届かない
サポート終了後に見つかった脆弱性(ゼロデイ攻撃を含む)の修正は、ESUに登録したPCにだけ配信されています。ESUで届くのも、Microsoftが「緊急」「重要」と評価したセキュリティ更新に限られます。新機能、セキュリティ以外の不具合修正、一般的な技術サポートは含まれません。
ウイルス対策ソフトを入れていても、OS自体の脆弱性はウイルス対策ソフトでは修正できません。OSの脆弱性を突いた攻撃(特権昇格、リモートコード実行など)を根本から防ぐには、OSの更新が必要です。
出典:Microsoft Learn「Windows 10 の拡張セキュリティ更新プログラム (ESU) プログラム」(確認日:2026年10月14日)
2. コンプライアンス上の説明が難しくなる
次のような認証・監査の場面では、サポート切れのOSを業務で使い続けていることが指摘や是正を求められる要因になります。
- Pマーク:個人情報を扱うPCの安全管理措置として、脆弱性対策の状況を問われる
- PCI DSS:クレジットカード情報を扱う環境では、セキュリティパッチの適用が求められる
- 各種業界ガイドライン:金融庁、厚労省等の業種別指針
- 取引先のセキュリティチェックシート:利用OSとサポート状況を記入する項目が設けられていることが多い
ESUに登録している場合も、「いつまでに移行するか」を説明できるようにしておくと、審査や取引先への回答がしやすくなります。
3. Microsoft製品・業務ソフトのサポート状況
Windows 10上で動くMicrosoft製品には、OS本体とは別の期限が設けられています。
- Microsoft 365 Apps:Windows 10上でのサポートは2025年10月14日で終了しました。ただしセキュリティ更新は2028年10月10日まで提供されます。機能更新はバージョン2608で止まり、以降はセキュリティ更新のみです。Windows 10でだけ起きる不具合は、Windows 11への移行を案内されます。
- Microsoft Edge・WebView2:Windows 10 22H2では少なくとも2028年10月まで更新が続きます。ESUへの登録は不要です。
- Microsoft Defender ウイルス対策:セキュリティ インテリジェンス(定義ファイル)の更新は2028年10月まで続くとMicrosoftは案内しています。
- 他社の業務ソフト(会計・CRM・ERPなど):動作環境を「サポート中のOS」と定めている製品が多く、新しいバージョンではWindows 10が対象外になることがあります。利用中のソフトの動作環境を確認してください。
注意したいのは、アプリや定義ファイルが更新されても、Windows 10本体の脆弱性は直らない点です。アプリ側のサポートが続いていることは、OSを使い続けてよい理由にはなりません。
出典:Microsoft Learn「Windows 10 のサポート終了と Microsoft 365 Apps」「Microsoft Edge でサポートされるオペレーティング システム」/Microsoft Tech Community「End of Windows 10 Support: What Defender Customers Need to Know」(確認日:2026年10月14日)
4. サイバー保険の契約内容を確認する
サイバー保険に加入している場合は、約款や告知事項にOSやソフトウェアの更新状況に関する定めがないかを確認しておきましょう。内容は保険会社や契約ごとに異なるため、サポートが終了したOSを使い続けている場合の扱いは、契約先に確認するのが確実です。
よくある誤解を正す
誤解1:「動くから問題ない」
→ OSが動くことと、安全に使えることは別問題です。2017年にランサムウェア「WannaCrypt(WannaCry)」が広がった際、Microsoftはすでにサポートが終了していたWindows XPなどにも、例外的にセキュリティ更新プログラムを公開しました。こうした例外対応は通常は期待できず、サポートが終わったOSの脆弱性は修正されないまま残ります。
出典:Microsoft セキュリティ レスポンス センター「ランサムウェア WannaCrypt 攻撃に関するお客様ガイダンス」(2017年5月)(確認日:2026年10月14日)
誤解2:「ウイルス対策ソフトがあれば大丈夫」
→ ウイルス対策ソフトはアプリケーション層の防御です。OS自体の脆弱性(カーネル、ドライバ、ネットワークスタック)は修正できません。Windows 10ではDefenderの定義ファイル更新が2028年10月まで続きますが、これは既知のマルウェアを見つけるためのもので、OSの脆弱性をふさぐものではありません。
誤解3:「インターネットに繋がなければ安全」
→ オフラインPCでもUSBメモリ経由のマルウェア感染、社内ネットワーク経由の横展開攻撃のリスクがあります。また、業務効率の観点からオフライン運用は現実的ではありません。
誤解4:「買い替えはギリギリでいい」
→ 法人のIT環境は調達(1〜2ヶ月)→ 設定(1〜2週間)→ データ移行(1〜2週間)→ テスト(1週間)と、最低でも2〜3ヶ月のリードタイムが必要です。特に年度末や大型商戦期は調達が遅延しがちです。法人向けESUは1年単位の購入なので、2年目が終わる2027年10月12日までに入れ替えを終える計画にしておけば、3年目の費用を払わずに済みます。
今すぐ取るべき4つの対策
対策1:Windows 11へのアップグレード
最も直接的な対策は、Windows 11への移行です。ただし、Windows 11は動作要件が厳しく、古いPCでは対応できないケースが多くあります。
Windows 11の最小システム要件(Microsoft公表):
- プロセッサ:1GHz以上・2コア以上の互換性のある64ビットプロセッサ(Microsoftの対応プロセッサ一覧に載っているもの)
- メモリ:4GB以上
- ストレージ:64GB以上
- システムファームウェア:UEFI、セキュアブート対応
- TPM:バージョン2.0
- グラフィックス:DirectX 12以上(WDDM 2.0ドライバー)
- ディスプレイ:9インチ以上、720p以上
TPM 2.0について、Microsoftは2024年12月に「Windowsの将来に向けて譲れない基準」と位置づける方針を示しました。2026年7月に更新されたMicrosoft Learnの要件ページでもTPM 2.0は必須のままで、サポート終了から1年が経っても要件は緩和されていません。
確認方法:Microsoftが提供する「PC正常性チェック」アプリで、PCがWindows 11の要件を満たすかどうかと、満たさない理由を確認できます。Windows 10 バージョン22H2のPCが要件を満たしていれば、Windows Updateから無料でアップグレードできます。
注意:注意 要件を満たしていないPCにWindows 11をインストールすることは、Microsoftが推奨していません。その場合PCはサポート対象外となり、セキュリティ更新を含む更新の提供も保証されません。
出典:Microsoft Learn「Windows 11 の要件」/Microsoft サポート「PC 正常性チェック アプリの使用方法」「最小システム要件を満たしていないデバイスへの Windows 11 のインストール」「Windows 10 のサポートは 2025 年 10 月 14 日に終了しました」/Microsoft Tech Community「TPM 2.0 – a necessity for a secure and future-proof Windows 11」(確認日:2026年10月14日)
対策2:ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)の活用
すぐにWindows 11へ移行できないPC向けに、MicrosoftはESU(Extended Security Updates:拡張セキュリティ更新プログラム)を提供しています。法人向けと個人向けで、価格も期間も大きく異なります。
法人向けESU(Enterprise/Education、業務利用のPro)
| 年 | 対象期間 | 1台あたりの価格(米ドル) |
|---|---|---|
| 1年目(終了) | 2025年10月15日〜2026年10月13日 | 61ドル |
| 2年目(現在) | 2026年10月14日〜2027年10月12日 | 122ドル(1年目の2倍・計算値) |
| 3年目(最終) | 2027年10月13日〜2028年10月10日 | 244ドル(2年目の2倍・計算値) |
- Microsoftの説明は「1年目は1台61米ドル、以降は毎年2倍、最長3年」です。2年目・3年目の金額はこの説明からの計算値で、実際の価格は地域や購入経路によって異なります。
- ESUは累積型です。2年目から加入する場合も1年目分の購入が必要で、単純計算で1台183ドルになります。
- 購入はボリュームライセンス(CSPパートナー経由を含む)で、1ライセンスから購入できます。6か月だけといった期間の指定はできません。
- ESUは年ごとに、PCでライセンス認証(アクティベーション)を行います。2年目を購入したら、2年目用の認証が済んでいるか確認してください。
- Windows 365、Azure Virtual Desktop、Azure上の仮想マシンで動くWindows 10は、追加費用なしでESUの対象です。Windows 365のクラウドPCに接続するWindows 10端末も、有効なWindows 365ライセンスがあれば最大3年間ESUの対象になります。
- 対象はWindows 10 バージョン22H2です。LTSC/LTSBは別のライフサイクルのため、このESUの対象外です。
出典:Microsoft Learn「Windows 10 の拡張セキュリティ更新プログラム (ESU) プログラム」「Windows 10 拡張セキュリティ更新プログラム (ESU) を有効にする」「クラウド ソリューション プロバイダーとしての拡張セキュリティ更新ライセンスの購入」/Windows IT Pro Blog「When to use Windows 10 Extended Security Updates」(確認日:2026年10月14日)
個人向けESU(Home/Pro などを個人で利用している場合)
- 登録方法は3つ:①PCの設定をバックアップ(同期)していれば追加費用なし、②Microsoft Rewardsの1,000ポイントと交換、③30米ドルまたは現地通貨での相当額(税別)を1回支払う
- 1つのESUライセンスで最大10台まで使えます
- 提供期間は2027年10月12日までです。登録済みのPCは手続きなしで延長され、未登録のPCも期間内であれば登録できます
- 管理者権限のあるMicrosoftアカウントでのサインインが必要です。Active Directoryのドメイン参加・Microsoft Entra参加・MDM管理下のPCは対象外です
- 欧州経済領域(EEA)では登録方法や時期が異なると案内されています
個人向けESUは、会社のドメインに参加している業務用PCでは使えません。法人のPCは法人向けESUで考えてください。
出典:Microsoft「Windows 10 個人向け拡張セキュリティ更新プログラム」「Windows 10 のサポート終了」(確認日:2026年10月14日)
ESUの注意点:
- 提供されるのは「緊急」「重要」のセキュリティ更新のみで、機能追加や不具合修正、一般的な技術サポートは含まれない
- 法人向けは2028年10月10日、個人向けは2027年10月12日で終了し、その後は再び更新が止まる
- あくまで移行までの"つなぎ"として位置づけるべき
対策3:ハードウェアごとの入れ替え
現在のPCが5年以上経過している場合や、Windows 11非対応の場合は、ハードウェアごと入れ替えるのが最も現実的です。ESUの費用は年ごとに倍になるため、要件を満たさないPCにESUを払い続けるより、入れ替えの計画に組み込むほうが現実的なケースが多くあります。
法人が考慮すべきポイント:
- 業務アプリとの互換性(会計ソフト、CRM、専用システム等)
- 社内ネットワーク・セキュリティ環境への影響
- リース満了や減価償却のタイミングとの整合
- 古いPCの確実なデータ消去と適正処分(後述)
対策4:不要になったPCの安全な処分
Windows 11に対応できないPCは、いずれ処分が必要になります。処分時に最も重要なのがデータ消去です。
初期化(工場出荷状態へのリセット)だけでは安心できません。 初期化の方法によっては、復元ソフトでデータを取り出せる場合があります。台数が多い場合や証明が必要な場合は、専門業者に依頼して確実にデータを消去しましょう。
いずれの方法でも、データ消去証明書の取得を忘れずに行いましょう。
ESU2年目に入った今、法人が決めること
2026年10月14日から、法人向けESUは2年目に入りました。社内にWindows 10が残っている場合は、PCごとに次の3つのどれにするかを決めておくと、次の判断期限(2027年10月)で慌てずに済みます。
| 選択肢 | 向いているPC | 考えること |
|---|---|---|
| ESU2年目を継続 | 業務システムの都合で、すぐにOSを変えられないPC | 2年目は1台122ドル(計算値)、3年目は244ドル(同)。2028年10月10日が最終で、それ以上の延長は案内されていない。延長期間中に移行先を決める |
| Windows 11へアップグレード | TPM 2.0などの要件を満たし、まだ使えるPC | 22H2なら無料。業務アプリの動作確認とデータのバックアップを先に済ませる |
| 買い替え(入れ替え) | 要件を満たさないPC、購入から年数が経ったPC | ESUを払い続けるより、更新計画に組み込む。旧PCのデータ消去と処分まで計画に入れる |
判断の前に確認しておくこと
- 台帳の更新:Windows 10が残っているPCの台数、設置場所、利用者、Windows 11の要件を満たすかどうか
- ESUの適用状況:1年目を購入したPCに、2年目のライセンスを購入・認証したか
- 業務アプリの対応:Windows 11での動作保証があるか、ベンダーに確認したか
- Microsoft 365 Appsの扱い:Windows 10上では機能更新がバージョン2608で止まっている。新機能を使う部署から優先して移行する
- 旧PCの処分:入れ替えで出る台数と時期、データ消去の方法、証明書の要否
サーバーをお持ちの場合は、Windows Server 2016の延長サポートも2027年1月12日に終了します。「Windows Server 2016 サポート終了の記事」もあわせてご確認ください。
不要になったパソコンはどこへ行く?
処分されたパソコンは、適正な業者であれば以下のフローで再資源化されます。
1. 確実なデータ消去
まず記憶装置(HDD・SSD)に対するデータ消去処理が行われます。物理破壊(穴あけ・圧壊)や磁気消去により、情報漏洩リスクをゼロに近づけます。
2. リユース可能なPCは中古品として再販
データが安全に消去された後、まだ使用可能なスペックを持つPCはリユース品(中古PC)として再販されます。
- 記憶装置の新品交換(M.2 SSD等)
- Windows 11の新規インストール
- 初期設定(日本語化、ユーザー設定等)
元の企業名やデータの痕跡を一切残さない「完全初期化済みPC」として、国内外に流通します。
3. リユース不可のPCは部品・素材としてリサイクル
老朽化や故障により再利用できないPCは、解体・分別され、部品単位で再活用されます。
- メモリ・CPU・マザーボード → 修理用部品として再販
- 金属・基板・プラスチック → 素材ごとに分別しリサイクル工場へ
- 貴金属(金・銀・パラジウム等)→ 都市鉱山として回収
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