ネットワーク機器の正しい処分方法【2026年版】|ルーター・スイッチのデータ消去と廃棄手順

最終更新:2026年06月

ルーターやスイッチ、NASといったネットワーク機器は、社内ITインフラの中核を担う存在です。しかし廃棄・処分の際に適切な対応を怠ると、設定情報・パスワード・アクセスログなどが外部に漏洩するリスクがあります。パソコンと同様、ネットワーク機器の処分にも「データ消去」の視点が欠かせません。

本記事では、ネットワーク機器の処分前に必ず行うべき確認事項から、法人・個人それぞれに適した処分方法まで、実務に役立つ情報を詳しく解説します。

ネットワーク機器とは?対象となる機器一覧

ネットワーク機器とは、複数のパソコンやサーバー、スマートデバイスを接続し、データ通信やインターネット接続を可能にする装置のことです。企業だけでなく家庭でも利用されており、オフィスのITインフラには欠かせない存在です。

以下のような機器がネットワーク機器に該当します:

これらの機器には設定情報やアクセスログ、場合によってはパスワード情報が保存されていることがあり、適切な処分を怠ると情報漏洩リスクにつながる点が特徴です。

なぜネットワーク機器の処分には注意が必要なのか

ネットワーク機器は、見た目こそ単なる電子機器に見えるかもしれませんが、実際にはデータ通信の中枢を担う存在です。内部には設定情報、接続履歴、SSIDや暗号キー、パスワード、ファイアウォールルールなど、外部に漏れてはならない情報が保存されている場合があります。

特に法人利用の場合、社内ネットワークのIPアドレス構成やVPN設定情報などが残っていることもあり、不用意に廃棄・譲渡した場合、セキュリティ上の重大なリスクにつながる可能性があります。

また、NASなどのストレージ機能を備えた機器では、ファイルそのものが保存されているケースもあるため、パソコンと同様の「データ消去対策」が必須となります。NASのデータ消去・外付けHDDの処分はNAS・外付けHDDの処分方法で詳しく解説しています。

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処分前に確認すべき3つのポイント

ネットワーク機器を処分する際は、機器の種類や状態にかかわらず、以下の3つのポイントを必ず確認しておく必要があります。

1. データが残っていないか

ルーターやNAS、UTMなどのネットワーク機器には、意外にも多くの情報が残っている場合があります。Wi-FiのSSIDやパスワード、管理画面へのログイン情報、VPNの接続設定、アクセスログなどが代表的です。

特に法人の場合は、ネットワーク構成が外部に漏れることで、悪意あるアクセスのリスクが生じる可能性があります。初期化(リセット)やファームウェアの書き換えを行い、確実に情報を消去した状態で処分することが重要です。

2. リース品・資産管理品でないか

ネットワーク機器は、自社購入だけでなく、リース契約や保守契約付きで導入されているケースがよくあります。この場合、処分や譲渡が禁止されていたり、返却義務があったりするため、社内のIT担当者や管理部門への確認が欠かせません。

また、資産管理番号や社内シールが貼られている場合は、社内の台帳への登録・抹消処理を行ってから回収や廃棄に進むことが望ましいです。

3. 法人の場合は証明書や契約の有無

企業のIT機器を外部に処分する際は、「いつ・誰が・どこで・どのように廃棄したか」を記録として残す必要があります。回収証明書やデータ消去証明書の発行対応がある業者を選ぶことで、社内監査やコンプライアンス上のリスクを回避できます。

また、情報セキュリティに関する社内規定や契約上の取り決め(NDAなど)で、一定の消去基準(物理破壊・DoD準拠など)が求められているケースもあります。事前に確認しておくことで、不要なトラブルを防ぐことができます。

証明書の重要性についてはデータ削除証明書とは?もご参照ください。

ネットワーク機器の処分方法4選

ネットワーク機器の処分には、家庭用・法人用を問わずさまざまな方法があります。ここでは代表的な4つの処分手段について、それぞれのメリット・注意点とともに解説します。

1. メーカー・販売店による回収

多くの大手メーカーでは、自社製品に限り、使用済み機器の回収サービスを提供しています。たとえば、バッファローやNEC、I-O DATAなどは、不要になった機器の宅配回収を実施しており、機種によっては無料回収に対応していることもあります。

また、家電量販店でも下取りや買い替え時の回収サービスを行っている場合があり、個人利用者にとっては手軽な選択肢です。ただし、法人対応やデータ消去証明書の発行には非対応なケースが多いため、企業利用では注意が必要です。

2. 専門業者による回収・買取

ネットワーク機器専門の回収業者や中古買取業者では、リユース可能な機器であれば無料回収や買取に対応しています。状態が良い業務用ルーターやハイエンドNASなどは、中古市場で一定の価値があるため、処分コストを抑えることができます。

業者によっては、初期化やデータ消去を行った上で再販しているところもあり、法人向けにデータ消去証明書を発行するケースもあります。

3. 自治体・粗大ごみとしての廃棄

ネットワーク機器は、自治体によっては「小型家電回収ボックス」や「粗大ごみ回収」で処分可能です。特にルーターやスイッチングハブのような小型機器は、地域の回収ルールに従えば比較的簡単に廃棄できます。

ただし、NASやUTMなどデータ保存機能がある機器を処分する場合は、処分前にデータ消去や初期化を必ず行う必要があります。また、法人は自治体回収の対象外となることが多く、専門業者への委託が必要です。

4. 法人向けIT機器回収サービスの利用

法人でネットワーク機器を安全かつ確実に処分したい場合は、IT機器回収サービスを提供する専門業者の利用がおすすめです。パソコンやサーバーの回収に加えて、ルーター・スイッチ・NASなどネットワーク機器にも対応している業者が多く存在します。

出張回収や大量一括処分、データ消去(論理/物理)の実施、データ消去証明書・回収証明書の発行など、法人ならではの要件に応じた対応が受けられます。特に情報漏洩リスクを回避したい企業にとっては、もっとも安心・合理的な方法です。

株式会社HAKUでも、パソコンとセットであればネットワーク機器も合わせて回収に対応しています。

HAKUの場合

PCとセットなら無料出張回収。NASはHDDを取り出してデータ消去

HAKUでは、東京23区内の法人においてPCとセットで依頼いただく場合、ルーター・スイッチ・NASなどのネットワーク機器も無料で出張回収しています。ネットワーク機器単体での出張回収は別途出張費が発生しますが、郵送・持込であれば単体でも無料で対応しています。

NASについては、内蔵HDDを取り出してデータ消去を実施しています。物理破壊によるデータ消去を希望される場合は有料での対応となります(PC等の物理破壊と同じ扱いです)。

法人・個人で異なるおすすめの進め方

ネットワーク機器の処分は、「法人」と「個人」で求められる対応が大きく異なります。処分する機器の種類や規模だけでなく、情報セキュリティの要件や証明書の必要性など、目的に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。

個人の場合は、家庭用のWi-FiルーターやNASなどが主な対象となります。リサイクルショップへの持ち込みや、家電量販店の下取り、自治体の小型家電回収ボックスなどを利用すれば、比較的簡単に処分できます。ただし、NASのように内部にデータが保存されている機器については、初期化や物理的な破壊など、最低限のデータ消去作業を忘れないよう注意が必要です。

一方、法人の場合は、情報漏洩リスクの回避が最優先事項となります。ルーターやスイッチは設定情報のみを保存するため、工場出荷時リセット(初期化)で十分です。個人ファイルやビジネスデータは保存されないため、HDD破壊のような専用データ削除サービスは不要です。一方、NASはHDD内に実データが保存されるため、パソコンと同様のデータ消去が必要です。また、処分後に「回収証明書」の提出を求められることもあり、信頼できるIT機器回収業者に依頼するのが安心です。

さらに、法人ではリース契約や資産管理の観点もあるため、勝手に廃棄せず、社内フローや契約条件を必ず確認しておく必要があります。まとめて回収・記録を残したい場合は、無料回収+証明書対応を行う業者に依頼すれば、セキュリティ面・コスト面ともに合理的に対応できます。

まとめ|安全なネットワーク機器処分で情報漏洩を防ぐ

ネットワーク機器は、単なるハードウェアではなく、日々の業務や生活を支える情報の要でもあります。だからこそ、その処分にはデータ消去と物理廃棄の両面からの慎重な対応が求められます。

とくに法人では、機器の種類によって対応が異なります。ルーター・スイッチは工場出荷時リセットで十分ですが、NASはHDD内の実データを確実に消去する必要があります。いずれの機器も、廃棄記録や証明書を残す「管理された処分プロセス」が重要です。

個人でも、家庭用のWi-FiルーターやネットワークHDDに保存された情報が第三者に渡れば、プライバシー侵害やアカウント流出の原因になりかねません。処分前には必ず、初期化やデータ消去を行い、安心して手放せる状態に整えてから廃棄・回収へ進みましょう。

ネットワーク機器の処分は「機器を捨てる」だけでなく、「情報を守る」ための大切なプロセスです。ご自身や自社の環境にあった方法を選び、安全・確実な対応を心がけましょう。

古いルーターやスイッチを処分する前に必ずやるべきことは?
工場出荷状態へのリセットが必須です。設定情報(パスワード・SSID・VPN情報)が残ったまま廃棄すると不正アクセス・情報漏洩のリスクがあります。リセット手順は機種の取扱説明書または各メーカーサポートページで確認してください。
法人のネットワーク機器廃棄に必要な手続きは?
①設定・ログのバックアップ②工場出荷状態リセット③IT資産管理台帳からの削除④専門処分業者への委託(廃棄証明書発行)⑤廃棄証明書の保管、が必要な手順です。
ネットワーク機器のデータ消去はパソコンと同じ方法で行えますか?
ネットワーク機器のデータは内蔵フラッシュメモリに保存されます。工場出荷リセットで通常は消去されますが、機密性が高い場合は物理破壊(シュレッダー処理)が確実です。ルーターのシリアル番号・設定情報は廃棄前に記録しておきましょう。
ネットワーク機器はどこで処分(廃棄)できますか?
家庭用は小型家電リサイクル回収ボックス(自治体・家電量販店)を利用できます。法人・業務用は専門の処分業者へ委託が必要です。一部メーカーは自社回収プログラムを提供しています。
廃棄するネットワーク機器のライセンスや保守契約はどうすればよいですか?
廃棄前にソフトウェアライセンス(Cisco Smart License等)の解除、保守・サポート契約の解約手続きが必要です。特にCisco・Juniper等の機器はライセンス管理が複数台に影響する場合があるため、ベンダーまたはパートナーへの相談を推奨します。
手塚久雄

手塚久雄

株式会社HAKU 代表取締役

パソコン処分・データ消去専門業者「株式会社HAKU」代表。累計10,000社超の法人PC処分・データ消去を手がけ、Pマーク・ADEC認証取得のもと安全な処分を提供しています。

▶ 監修者プロフィール

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