法人向けSSD処分後はどうなる?データ消去・リユース・リサイクルの流れ

最終更新:2026年07月

「SSDを処分した後、データは本当に消えているのか」「回収されたSSDはその後どこへ行くのか」——法人のIT担当者・総務担当者の方からよくいただく疑問です。

HAKUは、法人のSSD・IT機器を「廃棄するもの」ではなく「資源」としてとらえ、リユース(再使用)・リサイクル(再資源化)を軸に活用しています。本記事では、データ消去から素材回収までの全工程を、PC3Rの公式データとともに解説します。

この記事のポイント
  • HAKUはSSD・IT機器を「資源」としてリユース・リサイクルする方針で処理しています
  • SSDの資源化はパソコン本体のリサイクルとして行われ、PC3R公表の2024年度実績でデスクトップ77.1%、ノート57.0%と法定目標を大幅に上回っています
  • SSD内部の基板・金属部分(金・銀・銅・レアメタル等)はほぼ100%が資源化されます
  • 外装が金属(鉄・アルミ等)のSSDは資源化率がより高くなります
  • データ消去・物理破壊はHAKUが実施。分解・選別・製錬は提携するリサイクル事業者が担当します

SSD処分で情報漏洩が起きる理由

SSD(ソリッドステートドライブ)は、HDDと異なりデータを電気的に記録します。そのため、削除したファイルも実際には残っていることが多く、専門のデータ復元ソフトを使えば復元できるケースがあります。

特に法人では次のようなシーンで情報漏洩リスクが高まります。

個人情報保護法改正(2022年)以降、個人情報の漏洩時の報告義務が強化されています。法人がPC・SSDを処分する場合は、データ削除まで確実に対応してくれる専門業者に依頼し、データ削除証明書を取得しておくことが実務上のスタンダードになっています。

→ 情報漏洩リスクの詳細は「パソコン廃棄後の情報漏洩リスクと対策」もご参照ください。


HAKUのリユース・リサイクルの考え方(3R)

HAKUは、使用済みのSSD・IT機器を「廃棄」するのではなく、限りある資源を循環させるリユース(再使用)・リサイクル(再資源化)を最優先します。情報セキュリティを確保したうえで、機器・部品・素材のそれぞれを最大限に活かします。

1-1. リユース(再使用)を優先

認証された手順でデータを安全に消去したうえで、再使用が可能なパソコン・部品は中古品・再生部品として再び活用します。まだ使えるものを「資源」として循環させることで、新たな製造に必要な資源・エネルギーの削減につながります。

1-2. リサイクル(再資源化)で資源を回収

再使用が難しいSSDは、物理破壊でデータを確実に消したうえで、分解・選別・製錬を行い、金・銀・銅・レアメタル等の素材を回収します。金属は素材ごとに分別し、再生資源として活用します(プラスチックなど素材により資源化の可否は異なります)。

こうして、SSD・IT機器を単に処分するのではなく、資源として循環させることが、HAKUのリユース・リサイクルの基本方針です。


SSDのリサイクル率(資源再利用率)

2-1. SSDはパソコンの記憶装置として資源化される

SSD単体だけのリサイクル率という公的な統計はありませんが、SSDはパソコンの記憶装置であり、パソコン本体のリサイクル(資源再利用率)の中で資源化されます。また、取り外して物理破壊した場合も、破壊後の素材が金属資源として回収されます。

2-2. 資源再利用率の目標値(資源有効利用促進法)

資源有効利用促進法では、パソコンメーカー等が達成すべき「資源再利用率」の目標値が定められています。

機器種別 法定目標値
デスクトップパソコン 50%
ノートブックパソコン 20%
液晶式ディスプレイ 55%
出典:一般社団法人パソコン3R推進協会「PCリサイクルQ&A」
https://www.pc3r.jp/office/faq.html

2-3. 実際の達成率(2024年度・法人実績)

実際には、目標値を大きく上回る水準で資源化が行われています。以下はPC3Rが公表する2024年度の法人(事業系)実績です。

機器種別 法定目標値 2024年度実績(法人)
デスクトップ型パソコン本体 50% 77.1%
ノートブック型パソコン 20% 57.0%
液晶ディスプレイ装置 55% 67.4%
出典:一般社団法人パソコン3R推進協会「使用済みパソコンの回収実績【2024年度】」
https://www.pc3r.jp/association/recycle_result.html
ポイント
  • ノートPCは目標20%に対し実績57.0%、デスクトップは目標50%に対し77.1%と、いずれも目標を大きく超えています
  • 回収されたパソコンは原則として製品として転売されず、分解されて素材ごとに再資源化されます(再使用可能な部品は再生部品として活用)
  • 参考として、家庭系も含む業界共通スキームの合算ベースではデスクトップ本体78.7%、ノート59.7%です

SSDの種類別・処分時の注意点

法人PCに搭載されているSSDにはいくつかの規格があり、処分時の扱いが異なる場合があります。

種類 主な搭載機器 処分時の注意点
M.2 NVMe SSD 最新のノートPC・デスクトップPC マザーボードに直接実装。リース返却時は取り外し不可の場合が多い。ソフトウェア消去または持ち込み・出張での物理破壊が基本
M.2 SATA SSD ノートPC・一部デスクトップPC M.2スロット実装。取り外しが可能な場合もあるが、機種によって異なる
2.5インチ SATA SSD デスクトップPC・一部ノートPC HDDと同形状でネジ止め実装。比較的取り外しやすく、物理破壊も依頼しやすい
オンボードSSD 薄型ノートPC(Surface等) 基板に直付けのため取り外し不可。ソフトウェア消去が必要。分解が伴う物理破壊は専門業者に依頼

リース機器のSSD処分

リース契約満了のPCは、リース会社への返却が前提となります。この場合、SSDを取り外すことができないケースが多く、ソフトウェアによるデータ消去(論理消去)が主な選択肢になります。

HAKUでは、リース返却前のデータ消去にも対応しており、消去完了後にデータ削除証明書を発行します。リース会社から証明書の提出を求められるケースにも対応可能です。


SSDのリユース・リサイクルの工程

HAKUが法人のお客様からお預かりしたSSD(またはSSD搭載パソコン)は、おおむね次の7工程で資源として活用されます。工程1〜3はHAKUが担当し、工程4〜7は提携するリサイクル事業者が実施します。

HAKU受け入れ
法人のお客様から使用済みのSSD・IT機器をお預かりします。
HAKUデータ消去・物理破壊
情報漏えい防止のため、SSD・M.2のデータを認証手順で消去、または物理破壊して復元不可能な状態にします。物理破壊について詳しくはこちら
HAKUリユース判定
データ消去後、再使用が可能なパソコン・部品は中古品・再生部品として活用します。
提携事業者分解・破砕
再使用が難しいものは、基板・部品を分解。有用金属を多く含む基板等を選別して回収効率を高めます。
提携事業者素材ごとの選別
磁力選別・非鉄金属選別などにより、銅・アルミニウム・プラスチック等を種類ごとに分別します。
提携事業者製錬・再資源化
金属製錬を通じて、基板等から金・銀・銅・レアメタル等を金属資源として再生します。
提携事業者再生資源として再利用
再生された素材は、再び製品の材料等として活用されます。

3-1. SSDに含まれる有用金属(都市鉱山)

SSD・M.2はフラッシュメモリと基板から構成され、基板上の端子・配線に金・銀・銅等の有用金属が使われています。こうした有用金属は「都市鉱山」と呼ばれ、国内の製錬設備では、プリント基板などを原料に金・銀の貴金属や複数のレアメタルを回収する技術が実用化されています。

そのため、物理破壊後のSSDも分解・選別・製錬を経て、資源として回収・再生されます。

出典:三井住友フィナンシャルグループ「都市鉱山に眠るレアメタルの資源化に向けて」
https://www.smfg.co.jp/sustainability/report/topics/detail084.html

3-2. 素材別に見た資源化の見込み

SSDは、内部の基板・金属部分と外装(筐体)の素材によって、資源化のされ方が異なります。リサイクル事業者へのヒアリングによる実態は次のとおりです。

素材・部位 資源化の見込み
金属(基板・内部の金属部分) ほぼ100%が資源化(サンプリング等でごく一部が失われる場合あり)
外装が鉄・アルミ等の金属 内部金属と同様にほぼ100%の資源化が可能
外装がプラスチック 1回の持ち込みでおよそ1トン程度のまとまった量があればNPO法人等を通じて資源化できる場合もあるが、基本的には焼却または埋立

外装が金属(鉄・アルミ等)のSSDは、内部金属とあわせて資源化率が高くなります。

出典:株式会社浜屋へのヒアリング(2026年6月)

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データ削除証明書について

SSDのデータ消去・物理破壊を専門業者に依頼した場合、作業完了後にデータ削除証明書が発行されます。法人のIT資産管理・内部監査・コンプライアンス対応において、この証明書は重要な書類です。

HAKUでは、サービスの種類によって証明書の内容が異なります。

サービス 消去方法 証明書
パソコン無料回収 破壊・ソフト消去・磁気消去のいずれかで対応(方法の指定不可) 型番・台数単位の廃棄証明書(無料)
シリアル番号付き証明書は一式2,200円で追加発行可
HDD・SSD物理破壊 物理破壊を指定した完全有料プラン シリアル番号・破壊後の写真付き詳細証明書を発行

内部監査やリース管理でシリアル番号単位の証明書が必要な場合は、無料回収でも2,200円(一式)で対応可能です。破壊方法を指定したい場合は物理破壊プランをご利用ください。

→ 証明書の詳細は「データ削除証明書について」もあわせてご確認ください。


よくある質問(FAQ)

Q1. SSD単体のリサイクル率はどのくらいですか?
SSD単体のリサイクル率の公的統計はありませんが、SSDはパソコンの記憶装置として資源化されます。PC3Rが公表する2024年度の法人実績では、デスクトップパソコンの資源再利用率は77.1%、ノートパソコンは57.0%で、いずれも法定目標(デスクトップ50%・ノート20%)を大きく上回っています。
Q2. SSD内部の金属(基板)はどのくらい資源化されますか?
SSD内部の基板・金属部分は、選別・製錬によってほぼ100%が資源化されます(サンプリング等でごく一部が失われる場合はあります)。金・銀・銅・レアメタル等の有用金属は「都市鉱山」として回収・再生されます。
Q3. SSDのデータ消去後、HAKUではどのような処理が行われますか?
HAKUでは、受け入れ・データ消去(または物理破壊)・リユース判定の3工程を実施します。再使用できる機器・部品は中古品・再生部品として再活用し、再使用が難しいものは提携するリサイクル事業者が分解・選別・製錬を行い素材として再資源化します。
Q4. SSDの外装がプラスチックの場合もリサイクルできますか?
内部の基板・金属部分はほぼ100%資源化されます。ただしプラスチック外装については、まとまった量(1回の持ち込みでおよそ1トン程度)がなければ基本的に焼却または埋立となります。金属(鉄・アルミ等)外装のSSDは資源化率がより高くなります。
Q5. リース返却前にSSDのデータ消去だけ依頼できますか?
はい、対応しています。HAKUでは、リース返却前のソフトウェアによるデータ消去に対応しており、消去後にデータ削除証明書を発行します。取り外しができないM.2 NVMeや薄型ノートPCのオンボードSSDも含め、機器ごとに適切な消去方法をご提案します。
Q6. SSD処分の費用はどのくらいかかりますか?
東京23区内の法人向け出張回収は無料で対応しています(台数条件あり)。物理破壊を伴う場合は別途費用が発生する場合があります。詳しくはお問い合わせください。全国対応の郵送処分(PC送壊ゼロ)もご利用いただけます。

まとめ

法人から回収されたSSDは、データを安全に消去・破壊した後、リユース判定を経て、再使用できないものは分解・選別・製錬によって資源として生まれ変わります。

SSDのデータ消去方法については「データ消去方法の選び方【2026年版】」、データ削除証明書については「データ削除証明書について」もあわせてご参照ください。

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出典一覧
・一般社団法人パソコン3R推進協会「使用済みパソコンの回収実績【2024年度】」 https://www.pc3r.jp/association/recycle_result.html
・一般社団法人パソコン3R推進協会「PCリサイクルQ&A」 https://www.pc3r.jp/office/faq.html
・経済産業省「パソコンのリサイクル(資源有効利用促進法)」 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/kaden/index02.html
・三井住友フィナンシャルグループ「都市鉱山に眠るレアメタルの資源化に向けて」 https://www.smfg.co.jp/sustainability/report/topics/detail084.html
・株式会社浜屋へのヒアリング(2026年6月)(SSDの素材別の資源化の見込み)
※ 数値は各年度の公表実績であり、年度・集計範囲により変動します。