オフィスでHDDを物理破壊するオンサイト出張作業の様子

最終更新:2026年8月

HDDやSSDを廃棄するとき、「社外に持ち出す前に、目の前で壊してほしい」という要望が出ることがあります。金融機関・医療機関・官公庁・法律事務所など、社内規程で記憶媒体の社外持ち出しが制限されている組織では、回収業者に預けた時点で規程違反になってしまうためです。

この要望に応えるのが、オンサイト(出張)物理破壊です。作業員が破壊機材を持ってオフィスに来て、その場で担当者が見ている前でHDD・SSDを破壊します。

本記事では、オンサイト物理破壊に対応している業者5社を、出張費・1台あたりの単価・対応エリア・証明書費用で比較します。料金は各社が2026年8月時点で公開している情報に基づいており、台数によって最も安くなる業者が変わる点まで具体的に示します。


オンサイト(出張)物理破壊とは|持ち帰り・郵送との違い

物理破壊されたHDD
物理破壊後のHDD。記録面である磁気プラッタが変形し、読み取りが不可能になります

物理破壊の依頼方法は、大きく3つに分かれます。同じ「物理破壊」でも、どこで壊すかによって費用も社内での通しやすさも変わります。

3つの方式の違い

方式 破壊する場所 立ち会い 費用の目安 向いているケース
オンサイト(出張) 依頼者のオフィス内 可能 出張費11,000〜16,500円+台数分 社外持ち出しが禁止されている組織
持ち帰り破壊 業者のセキュリティルーム 不可 引取費11,000円前後+台数分 持ち出しは可だが確実に壊してほしい
郵送破壊 業者の作業拠点 不可 出張費なし(送料のみ) 台数が少ない/地方拠点

オンサイトが選ばれる3つの理由

一方で、オンサイトには出張費が必ず発生するというデメリットがあります。数台程度であれば、郵送破壊のほうが総額は安く済みます。破壊方式そのものの違いについては「データ消去方法の選び方|論理消去・物理破壊・磁気消去を比較」もあわせてご覧ください。


オンサイト業者を選ぶときの5つの確認ポイント

オンサイト対応をうたう業者は複数ありますが、対応範囲には差があります。見積もりを取る前に、次の5点を確認してください。

1. SSD・M.2に対応しているか

HDDは磁気プラッタを変形させれば読み取り不能になりますが、SSDは基板を折り曲げただけではNANDフラッシュメモリ(ICチップ)が無傷で残ります。チップが生きていれば、専門業者による読み出しの可能性はゼロではありません。

米国NISTのガイドライン「NIST SP 800-88 Rev.1」でも、媒体の記録方式に応じた処理が求められています。HDD用の破壊機しか持っていない業者もあるため、SSD・M.2・NVMeの対応可否は必ず確認してください。

2. パソコンからの取り外し作業が含まれるか

公開されている「1台あたり◯◯円」という単価は、取り外し済みのドライブ単体の価格であることが多いです。パソコン本体を渡して取り外しから依頼する場合、1台あたり数百円〜3,300円程度の追加費用がかかります。台数が多いほど総額の差が広がるため、見積もりは「取り外しから依頼した場合の総額」で比較してください。

3. 証明書の形式と費用

データ削除証明書には、1台ごとに写真付きで発行する形式と、1枚に複数台をまとめて記載する一覧形式があります。監査で使うのか、社内稟議の添付書類にするのかで必要な形式は変わります。証明書費用は業者ごとの差が最も大きい項目で、20台程度で1,800円の業者もあれば、55,000円の業者もあります。

証明書の役割については「データ削除証明書とは?企業・自治体で必要な理由と選び方」で詳しく解説しています。

4. 作業スペースと電源の条件

破壊機は電源を必要とします。必要なスペースと電源の条件を事前に確認し、当日使える会議室や倉庫を確保しておかないと、作業当日に予定が狂います。目安としては3畳程度のスペースと家庭用電源(100V)1口があれば作業できる業者が多いですが、機材によって異なります。

5. 破壊後のパソコン本体をどうするか

見落とされがちですが、HDDを抜いたあとのパソコン本体の処分費が別途かかるケースがあります。破壊費だけ見て安い業者を選んだ結果、本体の廃棄費用で総額が逆転することがあります。破壊後の本体を買い取る、あるいは無料で引き取る業者であれば、この費用はかかりません。


オンサイト物理破壊に対応する業者5選

ここからは、オンサイト(出張)での物理破壊に対応している業者5社を順に紹介します。料金はいずれも2026年8月時点で各社が公開している情報です。最新の条件は各社の公式サイトでご確認ください。


株式会社HAKU|累計10,000社以上の処分実績、1日300〜400台の大量処分にも対応

株式会社HAKU パソコン処分・データ消去サービス

株式会社HAKUは、パソコン処分とデータ消去を専門とする東京の業者です。官公庁・金融機関・上場企業を含む累計10,000社以上の実績があり、大量処分のスピードに強みがあります。パソコンからのHDD取り外し作業を含めて、1日あたり300〜400台の処理が可能です。

オンサイト出張破壊・持ち帰り次第破壊・郵送破壊の3プランを用意しており、台数や社内規程に合わせて方式を選べます。出張対応エリアは東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県、郵送であれば全国どこからでも依頼できます。


料金(税込)|出張費+破壊費+証明書費用

料金は「出張費」+「破壊費」+「証明書費用(任意)」の合計です。

A. 出張費(プラン別)

プラン出張費対応地域
オンサイト出張破壊16,500円〜/名東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県
持ち帰り次第破壊11,000円〜/名東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県
郵送破壊0円(送料のみ実費)全国47都道府県

※ 出張費は東京23区の料金です。東京23区以外および埼玉県・千葉県・神奈川県は別途見積もりとなります。

B. 破壊費(台数が増えるほど単価が下がる)

台数取り外し済みのHDD・SSDPC本体からの取り外し込み
1〜10台1,540円/台2,090円/台
11〜20台990円/台1,540円/台
21〜30台935円/台1,485円/台
31〜40台880円/台1,430円/台
41台以上さらに安くなるため要問い合わせ

スマートフォン・タブレット・オンボードPC(基板一体型)・ネットワーク機器は、解体費用が加算されて4,290円/台(1〜10台)からとなります。こちらも台数に応じて単価が下がります。

C. 物理破壊証明書(任意)

いずれも機器の種類・メーカー名・型番・シリアルナンバーを記載してPDFで発行します。料金・条件の詳細は「サービス条件一覧」に掲載されています。


破壊方式

NIST SP 800-88 Rev.1の最高水準「Destroy(破壊)」に準拠し、媒体ごとに処理を分けています。


この業者ならではの特徴


株式会社HAKUはこんな法人におすすめ

サービスの詳細は「HDD・SSD物理破壊サービス」をご覧ください。


株式会社セキュアサーキット|料金を公開、データセンター案件に実績

株式会社セキュアサーキットは、東京都足立区に拠点を置くデータ消去・物理破壊の専門業者です。料金表を公式サイトで公開している数少ない業者で、事前に概算を出しやすいのが特徴です。データセンターでの4,500本の処理実績を掲げています。


料金


破壊方式


この業者ならではの特徴

ただし、パソコンからのHDD取り外し費については公開料金の記載がありません。PC本体を渡して依頼する場合は、取り外し費を含めた見積もりを確認してください。


株式会社セキュアサーキットはこんな法人におすすめ


株式会社ATS|100台まで定額、立ち会い前提の出張破壊

株式会社ATSは、東京都台東区に拠点を置く出張ハードディスク破壊の専門業者です。100台までは均一料金という定額制をとっており、まとまった台数を一度に処分する場合にコストが読みやすいのが特徴です。基本的に依頼者の立ち会いを前提としており、所要時間は1〜3時間が目安とされています。


料金

100台を超える場合、および東京都以外のエリアは別途見積もりとなります。


破壊方式

穴あけ・変形・磁気の3工程を重ねられるため、社内規程で複数の処理を求められる場合に対応しやすい構成です。


この業者ならではの特徴

一方で、数台〜10台程度では割高になります。取り外し費も1台あたり3,300円〜と別料金のため、少量の場合は台数課金型の業者を選んだほうが安く済みます。駐車場やエレベーターの条件によって追加料金が発生する点も、事前に確認しておきたいところです。


株式会社ATSはこんな法人におすすめ


PFU(リコーグループ)|3方式を使い分けられる、全国拠点からの出張

株式会社PFUはリコーグループのIT機器メーカーで、オンサイトHDD/SSD破壊サービスを提供しています。全国のサービス拠点からエンジニアが出張するため、拠点が各地に分散している企業でも窓口を一本化できます。


料金

料金は公開されておらず、個別見積もりとなります。台数や作業場所の条件によって変動するため、まず問い合わせが必要です。


破壊・消去方式

物理破壊だけでなく、3つの方式を機器や部署の要件に応じて使い分けられるのが最大の特徴です。


この業者ならではの特徴


PFUはこんな法人におすすめ


ソフマップ|ISO27001・Pマーク取得、破壊方式ごとに単価を公開

ソフマップはビックカメラグループのIT機器販売会社で、法人向けのITAD(IT資産処分)サービスの一環としてデータ破壊を提供しています。破壊方式ごとの単価を公開している点と、情報セキュリティの第三者認証を取得している点が特徴です。


料金

出張費と対応エリアについては公開されていないため、オンサイトで依頼する場合は個別に確認が必要です。


破壊方式

要件に応じて4つの処理方式から選べます


この業者ならではの特徴


ソフマップはこんな法人におすすめ


業者5社 比較表

社名 出張対応エリア 出張費 破壊単価 証明書 SSD対応
株式会社HAKU 東京・埼玉・千葉・神奈川
郵送は全国
16,500円〜/名
(23区の料金)
1,540円→880円/台
取り外し込み2,090円→1,430円
(台数で逓減)
写真付き550円/台
一覧2,200円/20台
専用機で対応
株式会社セキュアサーキット 一都三県 11,000円/名 1,200円/本 1,800円/20台 対応
株式会社ATS 東京都内
(他地域は別途見積)
料金に込み 99,000円〜
(100台まで定額)
55,000円/30台 対応
PFU(リコーグループ) 全国 要見積 要見積 作業報告書 対応
ソフマップ
(ビックカメラG)
要問い合わせ 要見積 2,200円/台
(機械式破砕・税抜)
電子署名付きで発行 対応

※ 2026年8月時点で各社が公開している情報をもとに作成しています。最新の料金・条件は各社の公式サイトでご確認ください。

依頼前に確認しておきたい注意点

1. 「物理破壊」の中身は業者ごとに違う

穴あけ、圧壊、破砕、V字曲げなど、方式はさまざまです。どの方式であっても記録面が破壊されていれば復元は困難ですが、社内規程で「破砕片◯mm以下」といった基準を定めている場合は、その基準を満たせる業者を選ぶ必要があります。

自分で壊す方法との違いについては「ハードディスクの壊し方|自分でできる物理破壊の手順と限界」も参考になります。

2. 出張費は「1名あたり」が基本

多くの業者で出張費はスタッフ1名あたりの設定です。台数が多く複数名で作業する場合、出張費も人数分かかります。見積もり時に「何名で来るのか」を確認してください。

3. 建物の条件で追加費用が出ることがある

駐車場の有無、エレベーターの有無、搬入経路などによって追加料金が発生する業者があります。特にビルの上層階や、駐車スペースのない立地では事前申告が必要です。

4. 台数が少ないなら郵送も選択肢

数台程度で、かつ社内規程で持ち出しが禁止されていないのであれば、郵送破壊のほうが総額は安くなります。出張費が発生しないためです。オンサイトにこだわる必要があるのかを、まず社内で確認してみてください。

5. 見積もりは「取り外しから依頼した総額」で取る

HDDを破壊機に投入する様子

破壊費の単価だけを並べても、実際の負担額は比較できません。見積もりを依頼するときは、次の4点をそろえて聞いてください。

法人パソコンの処分費全般の相場は「法人パソコン処分の費用相場【2026年版】」で解説しています。

6. 自社で破壊機を借りる・持つ選択肢もある

定期的に大量の媒体が発生する組織や、作業のたびに業者を呼ぶのではなく自社スタッフだけで完結させたい組織では、破壊機のレンタルや購入を検討したほうが結果的に安くなる場合があります。破壊機を社内に持ち込んで自社で作業すれば、オンサイト出張と同じく機器を社外に出さずにデータを読み取り不能にできます

レンタルは最短2泊3日・16,500円程度から利用できるものがあり、パソコン本体の買取と組み合わせて実質負担を下げられるケースもあります。機種ごとの性能や選び方は「HDD破壊機の選び方【2026年版】|種類・性能・費用を徹底比較」、株式会社HAKUのサービス内容は「HDD・SSD破壊機レンタル」で確認できます。


よくある質問(FAQ)

オンサイト(出張)破壊と持ち帰り破壊は、どちらを選ぶべきですか?
社外への持ち出しを社内規程で禁じている場合や、監査で「破壊の瞬間を確認した」記録が求められる場合はオンサイトを選びます。それ以外であれば、持ち帰り破壊のほうが出張費を抑えられるのが一般的です。公開されている料金では、オンサイトと持ち帰りの出張費の差は5,000円前後です。台数が少なく持ち出しの制約もない場合は、出張費のかからない郵送破壊という選択肢もあります。
オンサイト物理破壊の費用相場はいくらですか?
2026年8月時点で公開されている料金を見ると、出張費がスタッフ1名あたり11,000円〜16,500円、破壊費が1台あたり880円〜2,090円が目安です。これに証明書費用が加わります。証明書は1台ごとの写真付きで550円前後、20台までの一覧形式で1,800円〜2,200円が相場ですが、55,000円を設定している業者もあり、業者差が最も大きい項目です。また、100台まで99,000円といった定額制をとる業者もあるため、台数によって最も安い業者は入れ替わります。
見積もりを取るとき、何を確認すればいいですか?
「1台あたり◯◯円」という単価は取り外し済みのドライブ単体の価格であることが多く、パソコン本体から取り外す作業は別料金になります。取り外し費は業者によって数百円から3,300円程度まで幅があるため、台数が多いほど総額の差が広がります。見積もりは必ず「取り外しから依頼した場合の総額」で比較してください。あわせて、証明書の必要枚数、作業に来るスタッフの人数(出張費が1名あたりの場合は人数分かかります)、破壊後のパソコン本体を引き取ってもらえるかの3点も確認しておくと、後から費用が増えるのを防げます。
SSDもオンサイトで物理破壊できますか?
業者によります。SSDは基板を折り曲げるだけではNANDフラッシュメモリ(ICチップ)が無傷で残るため、HDD用の破壊機では不十分です。実際の対応方法は業者ごとに異なり、SSD専用機でフラッシュメモリチップをピンポイントに破壊する方式、専用の金具で基板を挟んで加圧し記憶チップを破砕する方式、基板全面を規則的な間隔で多点穿孔してICチップを破断する方式などがあります。HDDしか扱えない業者もあるため、SSD・M.2・NVMeの対応可否は依頼前に必ず確認してください。
作業にはどれくらいのスペースと時間が必要ですか?
業者や機材によりますが、3畳程度のスペースと家庭用電源(100V)1口があれば作業できるケースが多いです。所要時間は、依頼者が立ち会う前提で1〜3時間を目安としている業者があります。パソコンからの取り外し作業を含めると、10台程度で1時間ほどが目安です。まとまった台数であれば、1日あたり300〜400台を処理できる業者もあります。当日使える会議室や倉庫を事前に確保しておかないと予定が狂うため、必要なスペースと電源の条件は必ず確認してください。

まとめ|台数と社内規程で選ぶ業者は変わる

オンサイト物理破壊は、記憶媒体を社外に出さずにデータを読み取り不能にできる唯一の方法です。持ち出しを制限している組織にとっては、これ以外の選択肢が実質的に存在しません。

一方で、出張費が必ず発生するため、すべてのケースで最適とは限りません。本記事の要点を整理します。

本記事のポイント


最後に

物理破壊は、一度行えば取り返しがつかない作業です。だからこそ、「どの方式で、誰の目の前で、どういう記録を残して壊すのか」を事前に決めておくことが、監査対応でも社内説明でも効いてきます。

株式会社HAKUでは、オンサイト出張破壊・持ち帰り次第破壊・郵送破壊の3プランをご用意しています。台数や社内規程に合わせてご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。

HDD処分の方法全般については「HDDの処分方法|物理破壊の費用と証明書」もあわせてご覧ください。

HDD・SSDのオンサイト物理破壊はHAKUへ

オンサイト出張破壊(東京・埼玉・千葉・神奈川)/持ち帰り次第破壊/郵送破壊(全国)

Pマーク・ADEC認証取得 / 累計10,000社超の実績 / 最短当日受付

手塚久雄

手塚久雄

株式会社HAKU 代表取締役

パソコン処分・データ消去専門業者「株式会社HAKU」代表。累計10,000社超の法人PC処分・データ消去を手がけ、Pマーク・ADEC認証取得のもと安全な処分を提供しています。

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