最終更新:2026年10月19日
Windows 10 のサポート終了(2025年10月14日)にともなう Windows 11 への更新、リース満了、オフィスの統廃合。こうした場面では、旧パソコンが一度に数十台から数百台発生します。1台ずつの処分と違い、保管場所の確保、新旧の入れ替え日程との調整、台数分のデータ消去と証明書の管理が同時に必要になります。
本記事では、対象の確定 → 処分ルートの決定 → 回収日の設定 → データ消去と証明書 → 台帳の更新という5つの段取りに沿って、大量処分を1回で終わらせる進め方を解説します。オフィス移転にともなう処分は「オフィス移転時のパソコン・OA機器処分ガイド」、処分方法ごとの法律の違いは「法人パソコンの処分・廃棄方法」でそれぞれ解説しています。
1. 大量処分が1台ずつの処分と違う点
退職者のパソコンを1台処分するのと、入れ替えで100台処分するのとでは、注意点が変わります。
| 観点 | 1台ずつの処分 | 入れ替えによる大量処分 |
|---|---|---|
| 保管 | 机の引き出しや施錠棚で足りる | 数十台分の保管場所が要る。新PCの箱も同時に届くため、置き場が二重に必要 |
| 日程 | 都合のよい日に出せばよい | 新PCの配布・旧PCの回収・データ移行の3つを同じ週に収める必要がある |
| データ消去 | 社内で初期化して記録を残せる | 台数分の消去を社内で行うのは現実的でない。業者の消去と証明書で代える |
| 証明書 | 1枚 | 台数分のシリアルナンバーと台帳の突き合わせが必要 |
| 費用 | 無料回収で0円が多い | 台数が多いほど出張費が無料になりやすく、買取額で相殺できる場合もある |
つまり大量処分で重要なのは、「日程」と「記録」です。回収日を入れ替え日程に組み込み、台帳と証明書が1対1で突き合わせられる状態を作れば、台数が増えても手間は比例して増えません。
2. 手順1|台帳で処分対象を確定する
最初に、IT資産管理台帳から処分対象を抜き出し、次の項目を1台ずつ確認します。
- 所有形態:自社所有か、リースか、レンタルか。リース・レンタル品は処分ではなく返却になり、返却期限と返却時の消去条件をリース会社に確認します(「法人のリースPC返却時の注意点」)。
- 減価償却の状況:償却が終わっていない資産を処分する場合、経理部門と除却の処理を確認します。
- 利用者と保管場所:在宅勤務で社員の自宅にある端末は、回収日までにオフィスへ戻す手配が必要です。
- 周辺機器:モニター、ドッキングステーション、キーボード・マウス、ACアダプタを一緒に処分するか。液晶モニターは弊社の無料回収では32インチ未満が対象です。
- 記憶装置の種類:HDD か SSD か。物理破壊を選ぶ場合、SSD は専用の破壊方法が必要になります。
この段階で、処分対象の一覧(管理番号・メーカー・型番・シリアルナンバー・保管場所)を1つの表にまとめます。この表がそのまま業者への見積り依頼書になり、回収当日の照合リストになり、証明書との突き合わせ表になります。
3. 手順2|処分ルートを決める(無料回収・物理破壊・買取・リース返却)
処分対象が確定したら、台数と要件に応じてルートを決めます。1回の入れ替えで複数のルートを組み合わせるのが普通です。
| ルート | 向いているケース | 費用(弊社の場合) |
|---|---|---|
| 無料回収(出張) | 自社所有で、消去方法は業者に任せてよい。東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の法人 | 処分料・データ消去・証明書は0円。出張費は地域ごとの台数条件を満たせば無料(東京23区は区ごとに1台・5台・10台以上、都下・3県は30台・50台・100台以上) |
| HDD・SSD物理破壊(有償) | 個人情報・機密情報を扱った端末で、消去方法を「物理破壊」で確定させ、写真付きの記録を残したい | 破壊費 取り外し済み 1,540円/台〜、取り外し込み 2,090円/台〜(税込・1〜10台、10台単位で単価が下がる)+出張費または現地作業費 |
| 買取 | 製造から3〜4年以内で動作する端末が多い | 弊社では有償の物理破壊サービスで回収したパソコン本体を買取し、ご請求額から相殺(無料回収は買取ではなく無料のお引き取り) |
| リース返却 | リース満了にともなう入れ替え | 返却前のデータ消去は自社または業者で実施。弊社ではソフトウェア消去のうえ返却先へ搬送まで対応 |
たとえば「100台のうち、経理・人事部門の20台は物理破壊、残り80台は無料回収、うちリース品10台は消去後に返却」のように、部門や所有形態ごとにルートを分けて一覧に書き込みます。
4. 手順3|回収日を新PCの配布日に合わせる
大量処分で最も失敗しやすいのが日程です。旧PCを先に回収してしまうと社員が仕事をできず、新PCを先に配ると旧PCの置き場がなくなります。基本は次の順です。
- 新PCの納品:キッティング(初期設定)済みの新PCが届く。
- 配布とデータ移行:部門ごとに新PCを配布し、社員が旧PCから必要データを移す。移行期間は3〜5営業日程度を見ておきます。
- 旧PCの回収・集約:移行が終わった旧PCを1か所に集め、一覧と照合してシールや付箋で管理番号を貼る。
- 業者の回収:集約から数日以内に回収してもらう。集約した旧PCをオフィスに長く置かないのが情報管理上のポイントです。
部門が多い場合は、「今週は営業部、来週は管理部」のように部門単位で配布と回収を回すと、保管場所が小さくて済みます。業者には最初に全体の台数と回数を伝え、複数回の回収日をまとめて押さえておきます。
5. 手順4|データ消去と証明書の受け取り
回収後のデータ消去は業者が行いますが、依頼側が確認すべき点が3つあります。
- 消去の基準:NIST SP 800-88 Rev.2 など、消去水準の根拠を示せるか。弊社では物理破壊・磁気消去・ソフトウェア消去のいずれも同ガイドラインに準拠して実施しています。
- 証明書の単位と記載項目:無料回収では「製品受領証明書 兼 データ削除完了証明書」(機器の種類・メーカー名・型番・台数)をPDFで無料発行し、お客様からシリアルナンバーの一覧をご提供いただければ無料で記載します。1枚30行まで、超過分の2枚目以降も無料です。物理破壊では写真付き証明書(1台1枚・550円)または一覧形式(最大20台・2,200円/枚)を発行します。
- 台帳との突き合わせ:証明書のシリアルナンバーと手順1の一覧を照合し、漏れがないことを確認します。100台規模では、一覧をExcelで管理し、証明書の記載内容を貼り付けて差分を取るのが確実です。
証明書の記載項目や監査での使い方は「データ削除証明書とは」で詳しく解説しています。
6. 手順5|台帳を更新して完了
証明書を受け取ったら、IT資産管理台帳に処分日・処分方法・証明書の番号または発行日・業者名を記録し、固定資産台帳の除却処理を経理に依頼します。リース品は返却の受領確認を保管します。
ここまでを記録しておくと、Pマークや ISMS(ISO/IEC 27001)の内部監査で「廃棄した機器のデータがどう消去されたか」を聞かれたときに、台帳と証明書を示すだけで説明が終わります。
7. 台数が多いときの費用の考え方
大量処分の費用は、台数が増えるほど1台あたりは下がります。理由は3つです。
- 出張費の台数条件:弊社の無料回収では、地域ごとに決まった台数以上で出張費が無料になります。東京23区は区ごとに1台・5台・10台以上、東京都下・埼玉県・千葉県・神奈川県は30台・50台・100台以上が目安で、入れ替えの台数ならほとんどの地域で条件を満たします。
- 破壊費の単価:物理破壊の破壊費は10台単位で単価が下がり、41台以上はさらにお安くなります。
- 買取による相殺:物理破壊サービスでは、破壊後のパソコン本体を弊社が買取し、ご請求額から値引きします。年式の新しい端末が多ければ、出張費や破壊費を相殺できる場合があります。
処分料・データ消去・証明書の発行は台数にかかわらず0円です。地域ごとの台数条件と、条件を満たさない場合の出張費は「サービス条件一覧」に、処分方法ごとの費用相場は「法人パソコン処分の費用相場」にまとめています。
8. 業者に確認すべき6つのこと
大量処分を依頼する業者を選ぶときは、次の6点を確認してください。
- 許認可と認証:古物商許可、産業廃棄物収集運搬許可、プライバシーマーク、ADEC(データ適正消去実行証明協議会)の消去プロセス認証など、第三者が確認した体制があるか。
- 回収の方式:GPSで走行管理された自社車両か、外部の運送業者に委託するか。データ入りの機器が途中で積み替えられないか。
- 複数回・複数拠点の対応:部門ごと、拠点ごとに回収日を分けられるか。
- SSDの消去方法:SSD・NVMe を物理破壊できる装置があるか。基板を曲げるだけの「破壊」では記憶素子が残ります。
- 証明書の単位:台数のみか、シリアルナンバー単位か。写真付きが必要な場合は対応できるか。
- 買取の有無:消去後の機器を買取して相殺できるか。再流通先の管理(再度のデータ消去や、海外への流出防止)はどうなっているか。
業者選びの考え方は「PC処分業者の選び方」、無料で回収できる仕組みと注意点は「パソコン無料回収はなぜ無料?」で解説しています。
まとめ
入れ替えで出る大量のパソコンは、台帳で対象を確定し、ルートを決め、回収日を配布日程に組み込み、証明書と台帳を突き合わせるという段取りで、台数が多くても1回で片付きます。
- 一覧(管理番号・型番・シリアル・保管場所・所有形態)を最初に作り、見積り・照合・証明書の突き合わせに使い回す
- 部門や所有形態ごとに、無料回収・物理破壊・買取・リース返却を組み合わせる
- 新PC配布 → データ移行 → 旧PC集約 → 数日以内に回収、の順で日程を組む
- 台数が多いほど出張費は無料になりやすく、破壊費の単価も下がる。処分料・消去・証明書は0円
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株式会社HAKUは、入れ替えで発生する数十台から数百台規模のパソコンについて、回収からデータ消去・証明書の発行まで一貫して対応しています。
- 1台から大量処分まで対応。処分料・データ消去・データ削除証明書の発行は0円(出張回収は地域ごとの台数条件あり、郵送は送料のみ負担)
- NIST SP 800-88 Rev.2 に準拠したデータ消去(物理破壊・磁気消去・ソフトウェア消去)
- 消去方法を指定したい場合は有償のHDD・SSD物理破壊サービス(お客様先での立会い破壊にも対応)
- プライバシーマーク取得・ADEC消去プロセス認証★★★取得、2026年9月時点で累計取引社数15,000社
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